パリ(1988年10月)

セーヌの流れは緩やかだ。



当時、早朝散歩が日課だったし、
信じがたいが、煙草も吸わなかった。
早朝のセーヌ河畔は人影も少ない。









国立近代美術館。
奇怪な建築で物議をかもしたポンピドー・センター、
その3,4階が1914年以降の絵画、彫刻などが展示されている。



何が何だか判らん。



ポンピドー広場、
大道芸人達の秘芸を披露する格好の場所に化した。
勇敢な日本人がゲストに参加した。





ヴェルサイユ宮殿。
まさに絢爛豪華、言う事無し。









贅を極めたアントワネット。



ヴェルサイユの夕焼けは心なしか侘しさが漂う。

 



バトー・ムッシェ、
美酒を傾けながら夜のセーヌクルーズ、
次々に移り変わるセーヌの両岸、
夜の更けるのを忘れる。







エッフェル塔、ミラボー橋、オランジェリー、ルーブル、ノートルダム、
あっという間だ。





オルセー美術館。



セーヌ沿いのオルセー駅を改造したものだが、
フランス人は味な事をやる。
古代から1848年までがルーブル、
1848年から1914年までが此処オルセー、
更に1914年以降はポンビドー・センター、
この三つを観れば西洋美術の流れと真髄を観る事が出来るのだ。

1986年開館だからまだ開館して間もない。
アングル、ドラクロウから始まって、
ミレー、ルソー、コロー、
マネ、モネ、ルノアール、ドガ、セザンヌ、ゴッホ、ロートレック......
もうもう、
巨匠達の作品が所狭しと惜しげもなく並べられている。









特に魅入ったのがモジリアニだ。
実物を観たのは初めてだが、
この時からモジリアニの熱狂的なフアンになった。



私の好きな時代のピカソもある。

 

売店で見つけたゴッホの自画像。







 

 



オランジュリー美術館。
言わずと知れたモネの睡蓮。



ぐるりと丸い壁全面に描かれた睡蓮の部屋に佇むと時間が止まる。





ロダン美術館。
静かな美術館、人も疎らだ。
ゆったりと見物できる。

 









 



バーデンバーデンに飛ぶ。
お会いしたドイツ人のお名前はリルケさん。
私が
「日本でリルケと言う名はよく知られています」
と言うと、
「ハイ、彼は私の祖父です」
一瞬、言葉を失う。



バーデンバーデンまで来て遊ばないては無い。
宿の直ぐ近くに有名なカジノがある。
宿を抜け出して朝方まで遊ぶ。
が、完敗だ。
華麗なドレスを纏った貴婦人?
に見取れていて集中出来なかったからだろう。





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