バンコク記 6
カオサン記(4)
カオサンの路地裏
何時もの路地裏を通り宿へ戻る。
両側に貧民窟のような民家が並び、
昼間は人通りも少ないが、
夜になると安カフェのテーブルが所狭しと立ち並ぶ。
この間ヴィサラと此所を歩いた時、
「此所はアブナイヨ」
と彼女が言ってたが、
タイ人の彼女がそういうのだからタイでも相当な路地裏なのだろう。
此所は懐かしい匂いが立ち込めている。
始めてオランダへ行った時、
アムスの路地裏の匂いが鼻についてしまって、
その後の食事に苦労した事が有った。
東洋、
と言っても中国、タイ、ラオス、カンボジャ、台湾、香港くらいだが、
東洋の路地裏の匂いは苦にならない。
むしろ好きといってよいくらい、懐かしい匂いがする。
西洋の路地裏の匂いは好かない、死の苦しみに合う。
特にオランダ、ドイツ、イギリスは性に合わない、
フランス、イタリヤは何でもないのに。
もっとも、変な路地裏の話だが。
つづく