アンコールワット記1

アンコールワットの夕日

プノンペンで乗り継いでシェムリアップ、
プノンペンで簡単にビザが取れる。

写真:1枚
ビザ代:US$20
パスポート:当然
ビザ申請用紙:機上で配られる

何故だか、
BKKからシェムリアップへの直通便よりもプノンペン乗り継ぎの方が安い。

さて、シェムリアップ空港で電話を掛けようとしたら電話が見当たらない。
空港に着いたら直ぐ、娘の知り合いのダラー君に電話するように言われて来たのだ。
出発口のほうに廻り中に入ると、警備員が飛んで来た。
出発便が無い時は立ち入り禁止らしい。
警備員に電話を掛けたいと身振りで話すと、
彼は強烈な太陽のふりそそぐ駐車場の向こうを指差した。
4,500mはある。

客引きが寄って来る。
何時もこんな時はどっかり腰を下ろしてビールを飲むのだが、
そのビールを飲めそうな所も見当たらない。

さて、どうしたものかと迷っていると、
掲げている客引きの看板の中に「チェンラー」の文字が見えた。
シェムリアップでは、「チェンラー」と「タケオ」が手頃のホテルと聞いている。

渡りに船とバイクの後に跨る。
途中で「私の名はカムヒヤー」と教えてくれた。
その後も首を捩って何かと話しかける、
「ナントカ......10$」
と言ってるようだが、よく聞き取れない。

田園、林、村落を抜けてシェムリアップの街に入ったらしい。
最後に非舗装のガタガタ道、直ぐ小奇麗なホテルの庭に入り込む。



しかし、「チェンラー」ではない。
ロビーに腰を下ろすと、
20代位の男と女、それと、私を連れて来たカムヒヤー君が私を囲む。
「此処はチェンラーではない」
とやや言葉を荒げるが、とぼけているのか、白を切っているのか、通じないのか、
全くとり合わない。

「兎に角、部屋を見たら」
と言ってる感じで女が先に立って促す。
ホテルも悪い感じではないし、男も女もカムヒヤー君もワルではないようだ。



部屋に入ると、空調、TV、温水シャワーもあり、
ベッドも心地良さそうでシーツも真っ白だ。



「幾ら?」
「10$」
値段も設備も予定していた条件に、計ったように一致している。
早くビールも飲みたい。
OKのサインを出す。

ロビーに戻ると今度は明日からのバイタクのチャーター代の交渉だ。
「三日間で、最低、アンコールワット、アンコールトム、バンテアイ・スディへは行きたい」
旨を話すと若い男が、
「80$」
だと言う。
日本語がペラペラだと言うダラー君に負んぶに抱っこのつもりで来たので、
ろくに下調べもして来ない。
バイタクチャーターの相場は判らないが何か高すぎる気がする。
思い切って、
「30$」
と言うと、大げさな身振りをする。
「バンテアイ・スディまで40kmもある、その先のクバール・スピアンの滝まで行ってあげる」
カムヒヤー君は必死だ、地図を広げて、
「此処も、此処も、連れて行ってやる」
若い男が援護射撃する。
「彼は家族を○人養っているんだ、このところ仕事が無くて大変なんだ」

私が首を縦に振らないで粘ると、だんだん下がって来た。
結局、35$で決着。

「夕方5時、夕日を見に行く」
と言ってカムヒヤー君は帰って行った。

ビール飲んで一休みすると、
あっという間に5時になった。

バイクに跨るとカムヒヤー君、
「アンコールワットと○○、どっちへ行く?」
と尋ねたようだ、当然、
「アンコールワット」
彼は頷いてアクセルをふかす。

後で調べると○○はプノン・バケンだったらしい。
夕日はプノン・バケン、日の出はアンコールワット、
と相場が決まっているようだ。

想像していたよりもアンコールワットは壮大だ。
仏教遺跡と聞いていたので京都、奈良辺りのお寺のイメージを持ってきたが、
幅広い堀、幾重もの長い城壁、お城に近い。
と言っても、日本の何処の城でも見られない堀の広さ、おおろかさだ。



夕日を背に胸躍らせて参堂を進む。





 

 

途中で警備員が両手を広げる。
閉館時間だ。



女神像(デバター)が微笑を浮かべて歓迎だ。
デバターを眺めるのがアンコールワットへやって来た第一の目的なのだ。



明日は一日掛けてデバターの写真を撮りまくろう!
宿の帰って、少しでもアンコールワットの知識を詰め込もうと改めて書物を開く。
当てにしていたダラー君と連絡が取れないのだ。

続く



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